死ぬほど頑張る
学生時代にラグビー選手だった父の影響で、子どもの時からラグビーが好きでした。
けれど、今も昔も変わらず、当時の外国選手は大きく、日本選手は華奢に見え、
スクラムを組んでも押されて後退。次から次へとタックルしても弾き飛ばされ、
これは勝てるはずがないと思いながら見ていました。
前回のワールドカップでも感じはしましたが、それ以上に今回は強く感じます。
日本ラグビーは本当に強くなった、感動ものです。
七転八倒していた選手たちが、七転八起、勝ちにつながる期待が持てます。
さらに、驚いたのは、選手たちが勝ちを信じて練習してきた、
死ぬほど練習したと誇らしげに語ったことです。チームは一つで、
その中で自分らしく戦うことを考えたと話すのには、人生そのものと思えた次第です。
年を取ったり、病気になったり、障害を持つことによって生活が不自由になったとき、
リハビリテーションを受けることになります。
このリハビリテーションは決して受け身の治療ではありません。
生きていくうえで、日々の生活の中で、最適な状況を自ら選んでいくことを目指し、
リハビリテーションスタッフはそれをサポートします。
なにが最適かというと、自分らしく生きることです。
障害は残るから障害と言われます。けれど、障害を持ちながらも
「自分らしく生きる」ことを基準に環境を調整していくことができたなら、
年を取ることを怯えて過ごす必要はなくなり、
病気の一つや二つにこだわることはなくなるかもしれません。
自分らしく生きるためには、時には死ぬほど頑張ることも必要でしょう。
それは年齢も、性別も、障害にも関係ありません。
体格や技能、それぞれの個性をどう社会で使うのか、何を目標に頑張ることができるのか。
これを掲げることのできる人生は素敵で、わくわくするのでしょう。
そう考えながら、ラグビー観戦をしました。少しでも前に前にと向かう姿に、涙します。
多くの人が、たぶん夢中になるのは何かを感じるからでしょう。
この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」406号(2019年10月5日発行)に掲載された記事です。
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