正しい食と適宜の運動、そして明るい心こそが真の健康を築きあげます。ここでは、機関紙「未来」に掲載されたコラムを発信してまいります。

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瀬戸際

1か月前の想像を超えた状況の日本です。じわじわ蝕まれていく感じがします。
こんな時には、あらためて強くたくましい身体にしておく重要性を感じます。
国は新型コロナウイルスについて、今後1~2週間が感染拡大を抑える瀬戸際という見解を示しました。

「瀬戸際」 勝負・成否・生死の分かれ目 です。
「瀬戸」は狭門のことで、両側の陸地が接近して海が狭くなっているところのこと。
「際」は境界となるところ、境目の部分を意味する言葉(語源由来辞典)。

本来は狭い海峡と海との境目が本来の意味です。
そこから、重要な分岐点・物事の別れ前などを「瀬戸際」というようになったようです。
考えると、私は瀬戸際になることが多いかもしれないです。
瀬戸際に立たざるをえない、瀬戸際と知る、瀬戸際に成る、瀬戸際というこの時になって、
瀬戸際で踏み止まる、瀬戸際までいった、瀬戸際まで押しつまった、
瀬戸際に臨む、瀬戸際にある、瀬戸際をどうにか防ぎまもって、瀬戸際にのぞんで、
瀬戸際まで追いつめられた、瀬戸際まで見せ付けられた、瀬戸際で出し抜かれて、瀬戸際に飄然と現はれて、
こんな言葉がよく浮かびます。
その瀬戸際も、あやうい瀬戸際、危うい瀬戸際、あぶない瀬戸際、際どい瀬戸際などなど。

幸いなことに、命の瀬戸際には立っていませんが、
このような状況に陥りやすいのには、原因があるはずです。
私は先を予測するのは好きですが、そこで満足してしまっている。
その後の対応がよろしくない。日々の準備がないために、
すぐに瀬戸際になってしまうのだと気がつきます。
今回の新型コロナウイルスもそうですが、インフルエンザも、花粉症も、
早目に免疫機能を高めて強い身体にしておくことの重要性を感じます。
個人でできること、社会でしなければならないことをはっきりさせて、その中で私が今すべきこと、
先まで続けなければならないことをしようと思った、3月の始まりです。早く収束しますように。


この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」411号(2020年3月5日発行)に掲載された記事です。

著者
村田 和香
北海道大学 大学院保健科学研究院 生活機能学分野 教授
保健学博士

略歴
札幌市内の老人病院に作業療法士として勤務。その時に、病気や障害を抱えた高齢者の強さと逞しさを実感。以後、人生のまとめの時である老年期を研究対象とし、作業療法の臨床実践、教育・研究のテーマとしている。