アイナメ・ホッケ
アイナメの事を書いた本には、必ずといっていいほど、アユ、コイ、アイナメ、キスといったように
一連の色っぽい魚の名前が並べられています。
アイナメはどちらかというと、いたって地味な色をしているのに、
この魚の名前には、色事を付けたものが目立ちます。
「愛な女」「寝所」「寝魚」などがそうだが、
アイナメはどうやら暗い所に隠れて住んでいるのでこんな名前がつけられたようです。
この魚はアユのように縄張りを持つので、「鮎並」が訛ったとか、
姿がアユに似ているからとか、いろいろいわれています。
北海道から九州・朝鮮半島に分布、北方系の魚でありながら味は淡白。
白身で脂質の含有量が少ないので、肥満を気にしている人にはおすすめの魚です。
9月中旬になって秋風が立つようになると、
アイナメは深みから浅瀬に向かって移動するので、その頃がよく釣れます。
同じアイナメ科の魚にホッケがあります。ホッケの主な魚場は北海道で、
私たちにはなじみ深い魚だが、関東以南ではあまり出回っていないようです。
ビタミン類ではA、B1が含まれています。ビタミンAは、皮膚や粘膜を正常に保ち、
免疫機能を維持する、成長を促進する、抗酸化作用がありガンの予防に役立つなどの働きがあります。
B1には、消化液の分泌を促し、食欲を増進させる効果があります。
ミネラルではリンが豊富。リンは骨や歯をつくる、関節炎の痛みを和らげる、
神経や筋肉の機能を正常にする、細胞膜をつくり細胞の成長と分化にかかわるなどの作用をもっています。
地元では大きさに応じて、アオボッケ、ロウソクボッケ、タラボッケ、
ハルボッケ、ネボッケなどと呼び名が変わります。
塩干ししたものには鮮度保持剤が使われていることがあります。
早めに痛みがでることは、鮮度保持剤を使っていないということでもあります。
ホッケの名は「ホッケイドウ(北海道)」に由来しているとか。
この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」213号(2003年9月5日発行)に掲載された記事です。
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