正しい食と適宜の運動、そして明るい心こそが真の健康を築きあげます。ここでは、機関紙「未来」に掲載されたコラムを発信してまいります。

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統合医療とは何だろうか?第8回

     - 統合医療

以上見てきましたように、ストレスは交感神経や副腎髄質に影響を及ぼし、さまざまな病気やがんを引き起こす引き金となります。現代日本はいろいろなシーンでストレスが過剰に発現し、このため心身一如が崩れて病気が起こる時代といえます。これは日本では自殺者の数が世界的にみても非常に多いことからも伺えるでしょう。(平成21年における日本の自殺率(人口10万人あたりの自殺者数)は25・8人で総自殺者数は3万2845人。12年連続で3万人を突破しています。そして人口10万人あたりの自殺者数でいうと、日本は世界の中で第5位に位置します。)

それではもうひとつの自律神経、すなわち副交感神経が刺激を受けるとどのようなことが起こるのでしょうか?第2回目にお話したように、副交感神経は体や心が安らいでいるときに働く神経です。例えば湯船にゆったりとつかっているとき、おいしい食事をとっているとき、あるいは気の置けない友達と談笑したりしているときなどに働いている神経です。つまり副交感神経が優位になると、ストレスによる刺激がなくなり心と体がくつろいできます。従ってストレスから心と体を開放させるためには、この副交感神経を刺激してやることが大切になってくるのです。

最近の若い人は湯船につかることなくシャワーだけで済ませることが多いようですが、これでは十分に副交感神経は働きません。やはりゆったりと湯船につかることで一日の疲れも取れ、ストレスが自然と消えていくのです。


この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」303号(2011年3月5日発行)に掲載された記事です。

著者
小井戸 一光
医療法人 札幌がんフォレスト
癒しの森内科・消化器内科クリニック 院長

医療法人札幌がんフォレスト 癒しの森内科・消化器内科クリニック

略歴
1977年、北海道大学医学部卒業。北大第3内科入局、臨床研修を受ける。

1982 年より自治医科大学放射線科で超音波を含む画像診断や、画像を用いておこなうがん治療(IVR)に従事。

1985年より札幌厚生病院消化器内科医長。消化器疾患の診断と内視鏡・IVR治療をおこなう。

1996年より札幌医科大学放射線科助手。消化器疾患の画像診断、がんの非手術的治療の研究に従事。1999年講師、2007年准教授。この間、イギリス王立マースデン病院、ドイツアーヘン大学、カナダカルガリー大学に出向。

認定資格
日本内科学会認定内科医、日本消化器病学会専門医、日本内視鏡学会専門医・指導医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医、日本超音波学会専門医・指導医、医学博士