カロリー制限では体重増加は抑えられない
年とともに、体重が増えてきた、おなかのまわりに脂肪がついてきた・・・。なぜでしょう。
若い頃と同じように食べていると太ります。それは、身体が消費するエネルギー「基礎代謝」が20歳頃をピークに徐々に低下していくからです。どれぐらい低下するかというと、男性の場合20代では1550キロカロリーの基礎代謝が、60代では1350に、70歳以上ですと1220に低下します。女性でも20代の1210キロカロリーから、60代では1110、70歳以上で1010になります。
さらに、基礎代謝量は筋肉の量が多いほど、多くなります。年をとって筋肉が衰えがちになると、基礎代謝はいっそう低下し、とりすぎたエネルギーは脂肪になって身体に蓄えられます。太るということは、食事からとったエネルギーが消費するエネルギー「基礎代謝」に比べて多いとき、余った分が蓄えられるために起こります。
けれど、カロリーが同じでもその質に違いがあることがわかってきました。たとえば、ピーナッツや魚、ヨーグルト、チーズを良く食べる人は体重が低下する傾向があるようです。
卵や牛乳は体重変化には影響がない。ただし、炭水化物や砂糖の入った飲み物を多く取る人の場合は、体重増加と関連していたそうです。赤身の肉の場合も、血糖が押さえられている場合は、体重増加の少ないことがわかっています。
たんぱく質や炭水化物、脂肪の質は重要ですが、カロリーを考慮するだけでは不十分ということです。脂質や糖質を脂肪に変えずに使い切るためには、ビタミンB群が必要です。ビタミンB群を一緒にとることをお勧めします。ヨーグルトやピーナッツはビタミンB群が多く含まれます。タンパク源はB群が取れる食材ですし、不足するとおなかがすきやすくなります。ビタミンB群は水溶性なので、体内に蓄積することができません。毎回の食事で摂取する必要があります。
この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」354号(2015年6月5日発行)に掲載された記事です。
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