正しい食と適宜の運動、そして明るい心こそが真の健康を築きあげます。ここでは、機関紙「未来」に掲載されたコラムを発信してまいります。

ヨガライフスクールインサッポロ 機関紙「未来」ウェブ

*

春、睡魔におそわれる

春になると、いつもより眠くなることはありませんか。「春眠暁を覚えず」です。春は日中の気温差が大きい時です。私たちの身体は、この気温の変化に対応するため、体温調節を行う自律神経が活発になります。自律神経には身体を活動させる交感神経と、休息させる副交感神経があります。寒暖差にあわせ、この2つの神経が頻繁に切り替わり、多くのエネルギーを使います。そのため、疲れを感じて休息が必要になるのです。また、日中忙しく働いた身体は、夜でも興奮状態が続きます。これが日中の眠気につながる理由です。

新たなスタートで、環境の変わる人もいるでしょう。楽しみな半面、新しい生活リズムに慣れようと頑張ることも増えるでしょう。自律神経が乱れやすく、睡眠の質の低下や身体の疲労感などで、日中に眠気を感じやすくなるのです。

日照時間の変化により、体内時計が新しいリズムに追いつけないことがあります。その結果、睡眠の質の低下や、日中の眠気につながります。

春の眠気は、日常生活のちょっとした工夫で予防できます。自分にあった方法を見つけてください。たとえば、寝る前に、睡眠環境を整えることが大切です。冬用の布団から春用に変えることをお勧めします。寝室の照明を暖かい色にし、スマートフォンやパソコンを早めに切り上げることもリラックスした状態を作りやすくします。デジタルデトックスは効果的です。

日中は、意識して光を浴びることです。体内時計が整います。朝起きて、20分前後に光を浴びること、窓際で過ごすだけでも十分です。夜遅い食事は見直しましょう。消化に時間のかかるものは避けること。牛乳や大豆製品は自然な眠気を促すのに有効です。

ストレッチや深呼吸で、気分をリフレッシュし、目覚めをすっきりさせることも大切です。笑うことも、脳がリラックスし脳の働きが活発になります。脳血流量もよくなり、記憶力や集中力もアップするのでおすすめです。


この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」483号(2026年3月5日発行)に掲載された記事です。

著者
村田 和香
群馬パース大学保健科学部
北海道大学名誉教授
保健学博士

略歴
札幌市内の老人病院に作業療法士として勤務。その時に、病気や障害を抱えた高齢者の強さと逞しさを実感。以後、人生のまとめの時である老年期を研究対象とし、作業療法の臨床実践、教育・研究のテーマとしている。