ストレスと上手につきあう
「からだの健康」だけではなく、「こころの健康」をあわせて考えることが、
いきいきと自分らしく生きるために重要な条件です。
自分の気持や感情に気づいて表現できること(情緒的健康)、
状況に応じて適切に考え、現実的にその問題を解決できること(知的健康)、
他者やとりまく環境のなかで良い関係を築けること(社会的健康)などを意味しています。
人生の目的や意義を見いだし、主体的に人生を選択すること(人間的健康)も大切な要素であり、
こころの健康は「生活の質(QOL)」に大きく影響するのです。
こころの健康を考えるとき、身体状況、社会経済状況、住居や職場の環境、
対人関係など、多くの要因が影響します。
なかでも身体の状態とこころは相互に関係していますので、日常生活全般に注目することが必要です。
こころの健康を保つ生活には3つのポイントがあります。「休養」、「ストレスへの対応」、「睡眠」です。
休養は疲労やストレスと関連あるものです。
仕事や日々の活動によって生じた心身の疲労を回復し、
元の活力ある状態にもどす「やすみ」と、
明日に向かっての鋭気を養い、身体的、精神的、
社会的健康能力を高める「やしない」です。
休養はリラックスでき、自分を見つめたりする時間を1日のなかに作ること、
趣味やスポーツなどで積極的に過ごすことなどを含みます。
明日の健康を考えていくところに休養の意味があります。
複雑な社会に生きる私たちは、ストレスの多い環境にあるといえます。
ストレスの影響を強く受けるかどうかは個人差がありますが、
過度のストレスが続くと、精神的な健康にも影響を及ぼします。
睡眠不足は疲労感をもたらし、情緒を不安定にし、
判断力を鈍らせることがあります。
睡眠不足のためにアルコールにたよることも多く、
また、高血圧や糖尿病の悪化要因として注目されています。
よく眠れることが目標となる時代です。
この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」192号(2001年12月20日発行)に掲載された記事です。
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