正しい食と適宜の運動、そして明るい心こそが真の健康を築きあげます。ここでは、機関紙「未来」に掲載されたコラムを発信してまいります。

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夏の冷えにご用心

     - 鍼灸治療

夏は冬より寒い・・・と、ある知人から聞いたことがあります。
冬は暖房で汗をかき、夏は冷房で膝掛けが手放せないと言うのです。
“クールビズ”が叫ばれる昨今ですが
一日中オフィスで過ごす方にとって「夏の冷え」は深刻な問題なのかもしれません。
「いえいえ、やっぱり夏は暑い!毎年夏バテでこまっている」という人の中にも
意外に”隠れ夏冷え”の方は多いのではないでしょうか。
暑い暑いと言ってキンキンに冷えたビールや清涼飲料水を多飲し、
涼を求めて冷房完備のショッピングモールなどに通い、
だるいからとなるべく体を動かさずダラダラと過ごしていると、
体の内側は冷えきって弱り暑さに対抗する力を失い、結果的に夏バテになってしまうのです。

夏の冷えをとり、夏バテしないためにはどうしたらよいでしょう。
何も特別なことは必要ありません。夏の暑い日に熱いラーメンなどをフーフー言いながら食べて
いっぱい汗をかいたあと不思議と涼しくなっているという経験をした方は少なくないと思います。
今年の夏は覚悟を決めて「暑さを満喫」してみてはいかがでしょうか。
冷蔵庫から出してすぐのものは口にせずスイカやトマトやキュウリなど、
おだやかに冷やしてくれる食べ物をいただく。
適度に体を動かし心地よい汗をかき(ヨガは良いですね)、シャワーだけですませてしまわず、
たまにはゆっくりお風呂につかる。
夜更かしはやめ朝少し早く起きて散歩をしてみる(幸い北海道の夏は朝晩が涼しいので)
・・・というように暑さと戦わず、暑さとおつきあいしてみてはどうでしょう。

それでもやはり、もともと胃腸が弱く夏は全く食欲がなくなってしまうという方や
冷房から逃れられない環境にあるという方は、
体の中をあたため、胃腸の調子を整えるツボがお腹や手足にありますので
そこにお灸をしてあげると良いですよ。


この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」295号(2010年7月5日発行)に掲載された記事です。

著者
工藤由美子
F&E鍼灸院 院長

●鍼灸師
●不妊カウンセラー
●介護予防運動指導員
●ヨガライフ協会認定インストラクター
●アロマテラピーアドバイザー
●メディカルハーブコーデネーター

著者メッセージ
ヨガインストラクターを長く続けさせていただくうちに、身体の故障や不調にマンツーマンでアプローチできる方法を学びたいと思い、鍼灸師の資格を取得しました。体のしくみや病気の勉強をしていくうちに当ヨガ協会の教え「食・心・動」の大切さをあらためて実感しました。四季を感じ、無理をせず、無駄をせず、心たのしくヨガをしていきたいと思います。