正しい食と適宜の運動、そして明るい心こそが真の健康を築きあげます。ここでは、機関紙「未来」に掲載されたコラムを発信してまいります。

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ぐっすり眠ること、できていますか

不眠症には寝つけない、夜中に目が覚める、早朝に目が覚めるなどの症状があり、これが続くと生活習慣病や肥満のリスクも高まります。

秋の夜長、睡眠の改善アプローチをいくつか紹介します。

決まった時間に布団に入るなど睡眠環境を整えることが大切です。必要な睡眠時間は年齢によって異なり、また個人差があります。おおよそ6~8時間が適正とされています。休日の寝だめは、生活習慣病や脳血管障害や心血管系疾患の発症リスク、うつ病の発症リスクとなる事が報告されています。

睡眠環境を整えるためには、光・温度・音を意識しましょう。朝起きてから朝日を浴び、日中は日光を浴びると体内時計が調整され、入眠を促すホルモンであるメラトニンの分泌により入眠しやすくなると言われています。また、就寝前はスマートフォンやタブレット端末の使用を控え、ブルーライトを浴びないことです。

睡眠時の温度環境の調整は良い睡眠に重要です。就寝前に手足の皮膚血流が増加することで深部体温が下がり、入眠しやすい状態になると言われています。眠る1~2時間前の入浴など身体を温めるとよいです。騒音は眠りを妨げます。なるべく静かな環境で眠るようにしましょう。

適度な運動習慣は、睡眠の質に影響します。運動のタイミングは日中が良いですが、夕方や夜間でも睡眠改善に効果的。目安としては、就寝2~4時間前までです。

就寝の2時間以内の食事は睡眠の質を下げてしまう可能性があります。寝る前の食事や間食は控えることです。また、朝食抜きは体内時計が乱れ、寝つきが悪くなる原因となります。

コーヒーやお茶、エナジードリンクなどのカフェインは覚醒作用があるため、夕方以降のカフェイン摂取は控えましょう。

タバコのニコチンには覚醒作用があり、睡眠前の喫煙は入眠困難や中途覚醒、睡眠効率の低下などを招きます。受動喫煙も影響を及ぼすので、特に妊婦やこどもの睡眠への影響などにも注意が必要です。

アルコールは、一時的に寝つきを促進し睡眠前半では深い眠りとなります。しかし、後半の眠りの質は著しく悪化し、飲酒量が増えるにつれ中途覚醒の回数も増えることが知られています。


この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」490号(2026年10月5日発行)に掲載された記事です。

著者
村田 和香
群馬パース大学保健科学部
北海道大学名誉教授
保健学博士

略歴
札幌市内の老人病院に作業療法士として勤務。その時に、病気や障害を抱えた高齢者の強さと逞しさを実感。以後、人生のまとめの時である老年期を研究対象とし、作業療法の臨床実践、教育・研究のテーマとしている。