正しい食と適宜の運動、そして明るい心こそが真の健康を築きあげます。ここでは、機関紙「未来」に掲載されたコラムを発信してまいります。

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美味しいものは脂肪と糖でできているけど

美味しいものは、脂肪と糖が含まれているため、私たちの味覚に満足感を与え、満足の得られるものです。脂肪はエネルギー源としての役割を果たし、糖は速やかにエネルギーとして利用されるため、どちらも効率的な栄養素です。必要な栄養素であるために、これらの成分が組み合わさることで、私たちに「美味しい」と感じさせる嗜好が強くなったものと考えられます。アイスクリームやチョコレート、ケーキなど、どれも口当たりがよく、濃厚な味わいの得られるものです。脳も味覚も好むように進化してきたといっても、言い過ぎではありません。

しかし、 これらは過剰に摂取すると肥満や糖尿病、心血管疾患などのリスクが高まることは、皆さんよくご存じのとおりです。また、糖の摂取過多は認知症と関係しているといわれています。糖尿病の人はそうでない人に比べて、認知症になるリスクの高いことがわかっています。糖尿病患者の増加が認知症の増加に影響しているという九州大学の研究があります。食生活を整えることが大切になります。

糖は老化を促進するものでもあります。お菓子をだらだらと食べ続けていると、脳の炎症を起こします。食事をとらない時間を確保することは、脳の炎症を抑制します。

小腹がすいたときは、甘いものを食べがちですが、それは我慢。たんぱく質を取ることをお勧めします。

脳はタンパク質と脂質でできている臓器です。脳から水分を除くと、4割がタンパク質で、6割は脂質です。ブドウ糖は脳には必要です。脳のエネルギーになります。記憶力や精神安定にもつながるものです。ですが、取りすぎはよくありません。ブドウ糖はタンパク質と結びつき、これが体温によって温められると「糖化」という反応がおこり、老化を促進するのです。「バランスよく」が大切です。野菜、たんぱく質、炭水化物の順に食べることも、糖尿病予防に効果的と言われています。


この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」486号(2026年6月5日発行)に掲載された記事です。

著者
村田 和香
群馬パース大学保健科学部
北海道大学名誉教授
保健学博士

略歴
札幌市内の老人病院に作業療法士として勤務。その時に、病気や障害を抱えた高齢者の強さと逞しさを実感。以後、人生のまとめの時である老年期を研究対象とし、作業療法の臨床実践、教育・研究のテーマとしている。